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zoom RSS デジカメとフィルムの狭間で、われ思う

<<   作成日時 : 2007/05/26 22:52   >>

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デジカメを買ったのが、初めての自分のカメラ、という人が多いのではないか、とは先にも書いた。
初めて持ったカメラが、誰でもキレイな写真が撮れるカメラであるというのは幸せなことである。
この当たり前のことが、実はフィルムを使うカメラではなかなかできなかったのだ。

光を感じるフィルムの特性は物理的・科学的なもので決まっていた。
そこへ理想的な光を露光させるということが、簡単にはできなかった。
露光時間、フィルター、ライティング……そこに熟練のテクニックが必要だった。
デジカメの出現によって、その技術を簡単にクリアした所から、誰でも使えるようになってしまった。電球であろうと、蛍光灯であろうとカメラが合わせてくれる。
この点が写真という物にとっての革命である。

デジタルカメラと、フィルムを使うカメラとの一番の違いは、受光素子が受けた信号を、画像にする前に、どのようにでも調節できるということである。
フィルムのカメラでは、光もフィルムもその特性は変えられなかった。
色温度という光源の色の違い(デジタルでいうホワイトバランスというヤツ)が一番厄介で、プロはそれをフィルターでコントロールしていた。
そこにプロの技術があった。
それが「簡単なカメラ」では調整することができず、プリントの時のフィルターワークで調節していた。

デジタルでは、どんな光源でもほとんど違いなく写る。受光素子に当たった光を、きちんとした色に調整できてしまうのだ。
逆に雰囲気を出そうとすると大変苦労することになるのだが、どんな場所でもキレイに撮れるということは代え難い性能である。それはそれでイイ。

しかし、写真を長くやっているとそこがつまらないところでもある。
フィルムを使う難しさこそが写真の面白さのひとつでもあるのだ。

その必要が無い人、キレイな写真が撮れればいいという人にはデジタルがいいが、フィルムで、ある程度きちんと写真を撮る力があると、デジタルはつまらない、ということになるのであります。

私は、デジタルとフィルムを使い分けている。
デジカメは、いわゆるコンパクトカメラしか持っていない。
それで、フィルムに収める必要はないが、記録しておこう、というようなものと、デジカメでなければ撮れないものはデジカメで撮っておく。
例えば、子供の落書きのようなもの。クローズアップはデジカメの独壇場。買った物の記録。捨てる物を捨てる前に取り敢えずデジカメで撮っておく。子供のちょっとしたスナップ。いつでもデジカメは持ち歩いていて、なんでも気になったものは撮る。

区別するのは、自分にとって「写真」を作るものか、単なる記録か、である。
やはり「写真を撮る」という行為は大事にしたい。そこが楽しいのだ、という部分である。
どうして楽しみの少ない物に、大金を投じられよう。デジカメに10万20万出すなら、こっちのこれがイイ、あっちのあれがイイ、とか思ってしまうのだ。

そうそう、沢山焼き増しが必要なものもフィルムで撮る。
自分でやるのは時間の無駄だと思う。
デジカメで撮っても、写真屋さんで焼き増しできるが、ここでもうひとつ、一番大切なのは、写真屋さんとのコミュニケーションである。
かれこれ30年からのお付き合いがある写真屋さんも大切。

一眼レフのデジカメで撮ってみたいとも思うが、後が大変。
どうにでも加工ができるということは、加工の泥沼にはまることになるだろうと思う。絶対になる。

それよりは、フィルムの仕上がりに一喜一憂していたい。

そう!これが楽しいのだ。上がりを待つ時間が。
上がりを待つ間に、撮った時間は「過去」になる。
数日たって、できた写真は、撮ったその時間を物理的に定着させ、その記憶を呼び覚ましてくれる。その時を思い出しながら、写真の出来を考える……これが幸せのヒトトキなのである。
カラーポジ(スライドフィルム)だと、鮮やかな色で時間を定着してくれる。
失敗もするが、思った通り、あるいは思った以上に仕上がった時の喜びが麻薬的で、また次の写真への原動力となる。
デジタルカメラのように、撮った直後に出来上がりを確認できてしまうというのは、やはりつまらない。

富士フイルムが新しいポジフィルムを出した。
このご時世に新しいポジフィルムを出そうというのはホントにありがたい企業姿勢である。
見上げたものなのである。
その有り難いフィルムを使い込んでみたいと思う。
ハッセルブラッドを買ったのは、そういう意味合いもあった。

古いハッセルで、フジの新しいポジフィルム「プロビア400X」を使ってみたい。

こういう楽しみもデジタルにはないなあ。



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