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help リーダーに追加 RSS デジタルアーカイブの問題点(その1)

<<   作成日時 : 2007/07/03 23:51   >>

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一昨日、かねてから購入を迷っていた「高野山時報 CD-ROM 版」という物が到着して、それによる調べ物をしている。膨大な量である。大正2年から続く「高野山時報」という本をマイクロフィルムで撮影し、デジタル保存したものなのだが、この第一印象から良くなかった。デジタルアーカイブの問題点も見えてきてしまったのでそれについて述べることにする。

このCD-ROMは"Alchemy Search "というファイリングソフトで閲覧する。
しかし、動作保証はウィンドウズ98までであり、XPは、動作確認はしているが保証外という。
ここに問題がある。

デジタル・アーカイブをするのにウィンドウズという市販OSに振り回されてどうするのだ。ウィンドウズベースで作ってしまったのなら、そのバージョンアップにはすぐ対応してもらわなければ、アーカイブの意味がないではないか?
まだまだ不安定なヴィスタに入れる気はないが、やがて次のバージョン、その次のバージョンになったら、見られなくなってしまうのだろうか?
あまりに脆弱すぎないか?

以前、寺の過去帳をすべてデータベースに入れます、という営業が来たが、その事業をやられては困る、という事を説明してあげた。理解できなかったようだ。
過去帳そのものを撮影してデータベースにするというようなのもあった。

まず、ウィンドウズベースでは困るということ。
おまけにウィンドウズのアプリケーションとして開発されたソフトに乗せるのでは、あんたンとこの会社が潰れたらどうすんの?……である。
それでもし(いないと思うが)過去帳を捨てたりやめたりしちゃう住職がいたりしたら取り返しがつかない。

コンピューターは現在の事務処理を簡便にするだけで、アーカイブ性というようなものはないのだ。そこに注意して営業して欲しいと言った。
しかし、その企画自体が、デジタル記録の恒久性を基本においたものだから、その営業さんが理解できないのも無理はなかったかも知れない。

よくデジタルにすれば永久保存というが、確かにデジタルデータという物は、それを読みとれる限り変わらない。音に雑音は入らず、写真は変退色しない。
でも、それはあくまでも理論的には、である。
現実としては、それが記録される物理的な媒体は、どれを取って見ても、永久保存どころか、明日の存在も危ういものばかりなのだから、つまり、デジタルデータは今のところ永久なものではないのである。
むしろ、かなり寿命は短いと言わざるを得ない。

どんどん溜まるデータを、記録バイトあたりの代金はドンドン安くなるHDDなどに、コピーし続ければイイのだが、そんなことをどれだけの人ができる?やってる?

今、昔の資料を集めたり調べたりしているが、紙に墨で書いたものは江戸時代、いやそれ以上前のものが、今でも存在している。平安時代の物だってある。
ウチにだって、江戸末期からの過去帳が残っている。

大正時代のSPレコードを今聞くことができる。
昭和30年代のオープンリールのテープレコーダーの音を今も聞ける。

それくらいの寿命を今の記録メディアが持ち得ているだろうか?
デジタルデータの概念は永久保存だが、物理的にはメディアが弱過ぎる。
紙に墨、が一番良いのかも知れない。
写真も、銀にして定着させたモノクロ画像が一番もつと思う。

結局「高野山時報CD-ROM版」も、今手元にあるものは、手軽に見られるだけのものでしかないのである。
それでもいいと思って買っているわけだが、それでも100,800円というお値段!だったのだ。

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