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ウチの境内には、ちょっとは知られたしだれ桜の木がある。 それが今、満開である。 花見のお客さんが「どこからこんなに湧いて出てくるの?」というくらいひっきりなしにくるのである。 落ち着かないのである。 同じく県指定文化財のしだれ桜があるお寺のご住職がおっしゃる。 「この時期になると、自分が嫌な人間になってゆくのがわかります」 そうなのだ。 多くの皆さんが喜んでくれる物があるというのは実に有り難いことなのだけれど、やっぱり大変なのであります。 3月下旬頃は「いつ咲きますか?」という問い合わせの電話がくる。 おかしなことを聞いているという自覚はないのだろう。 ・・・私は桜じゃないからわかりません! 専門家の開花予想だって外れるでしょ。 咲き始めると「今どれくらいですか?」という問い合わせの電話がくる。 そんなこと聞いてくるな、と言いたい。 桜なんて、近い場所にあればそんなに変わらない。高低・日当たりで違いが出るが、そうそう違わない。どんな状態かなんて、天気も含めて巡り合わせ、縁ではないか。そう思っていただきたいものだ。 電話で道案内をしなければならないこともある。 数が重なると、それがどれだけ煩わしいことか、という自覚もないのだろう。 度重なると、さすがにイライラしてくる。 地図を見て来て欲しいものだ。 地図を見るのが苦手で「電話で聞いた方がいいわ」という方が「前期高齢者」あたりの女性に多いようだ。 電話をかけてくるなら、お寺は必ずNAVIに入っているから・・・・おっと、地図が分からない人にNAVIは端から無理か・・・ ・・・と、こんな状況である。 ライトアップなどしていると、いつまででもやっていると思ってくる人が多い。 桜の為には良くないのだ、ということを分かって欲しいものだ。 できれば、もうやめたいと思っている。 お寺としては、基本的に「ウェルカム」なのだけれど、桜の次期だけはそうも言っていられない。桜ばかりを見ていて足元の花の芽を踏みつけてしまう人の何と多いことか。 トイレはひどく汚される。 写真に熱中している人が、庭の中の狭い通路に何人も三脚を立てて、歩く人の邪魔をして平気でいる。自分勝手なカメラマンの何と多いことか。 狭い道、狭い駐車場に車が押し寄せてしまう。 法事の方の車もなかなか止められない。 困ったものだ。 |
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