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zoom RSS 印刷に於けるデジタル写真と、フィルムの違い

<<   作成日時 : 2009/07/26 15:23   >>

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デジタル写真とフィルムの写真の印刷への適合を考えていて何となくその違いが分かってきた。

最終的に印刷にする場合、カラーポジはカラー分解(スキャニング)する。
カラープリントの場合は、反射原稿としてスキャンする。
スキャナーはその画像を忠実に4色分解する。

デジタルデータを印刷する場合は・・・実はよく分からない。
私としては、印刷システムがデジタル化する前に印刷所を辞めているので、詳しく理解できていない。
昨日書いたように、デジタルデータを4色カラーのデータにするさいに、何かのマッチングがよくなくて、良い印刷ができないケースが多いのだと思う。

カラーポジ(スライド・フィルム)の画像は、透過光という形でスキャンされる。
カラーポジをライトテーブルで光に透かして見るのと同じ形でスキャンされるわけだ。
そのポジフィルムの黒の部分の画像は、色の濃度である。
色素の厚みでもある。
かつて「コダクローム」というフィルムは、膜面を見ると本当に凸凹していた。
これがスキャンされたときに、画像の濃度が画像の力強さになり、透過光により色素の鮮やかさも生きる。
そのコントラストが鮮鋭さにもなる。

これをデジタル画像と比較すると、黒い部分は「反射が少ない部分」或いは「黒い色」というデータである。
センサーが受けた光の色と明るさのデータである。
色素の濃さや厚みではない。
暗い部分もセンサーが「暗い、黒い」というデータで、尚かつ、デジタルだと、フィルムでは潰れてしまうような光が弱い部分を描写しようとする傾向がある。
さらに、カメラ内の処理でも、暗部を引き上げるような処理ができ、ベタッとした黒にならないような感じである。
本当の黒にならないように思う。
見た目に近いと言えばそうなるだろうが、大体においてデジタルデータからの印刷は黒が締まらない。

もともとRGBなのだから、黒は作りにくい訳だが、印刷でもYMCの3色では締まらないので、K(B)つまり黒を足す。パソコンのプリンターも同様である。
以前、印刷所勤務時代、3色のカラー印刷もしたことがあったが、実に締まらないものだった。

デジカメのRGBデータも、印刷ではYMCKにして、黒が入るデータになるわけだから、黒で締めることはできると思うのだが、結果的にそうなってはいない。
黒を加味するデータ処理がうまくできていなのだろうか?

デジタルの場合、色がある部分でも、単色に近い場合には「四捨五入」のような感じになる。
単純な色の場合に、濁りのないより単純な色になる傾向がある。
例えば看板のようなベタッとしたような色の場合にそうなる。
透過式のスナックの看板のようなものだと如実に単純な色になる傾向がある。
これは印刷において顕著である。

このデジタルが単純化するものを、カラーポジやカラーネガの場合、色素の重なりで、僅かな濁りをも含んで表現する。
この色素の濁りは「自然さ」であり、デジタルの四捨五入の単純化する作用が人工的な感じとなる。
勿論、フィルムにもその特性によって、色が転ぶこともあるが、デジタルに較べれば自然な感じを崩さない。
ここがフィルムのポイントである。

カラーポジから製版された印刷と、デジタルデータから印刷された写真の、見た目の違いは、ポジ画像の、黒(不透過)から白(透過)までの画像の厚みによる力強さ、コントラスト、透過光による色彩、それがキチンと出されるということだろうか。
デジタルは、この画像の迫力が無い。滑らか過ぎるということか。

きれいで滑らかだが、コントラストが違うのだろうか?
・・これはソフト的にコントラストを上げることとは違う。
色素が形成する画像とは全く違うものだるということだ。

カラーネガはどうだろう?
印刷では、カラープリントを使うことは無い。
印刷することが決まっているものは、かつては100%ポジで撮っていた。
カメラマンがポジでキチンとした色に出るように、フィルムの特性に合わせて撮る努力をして「決定稿」のフィルム原稿を作る。
フィルムの種類は限られているから、スキャナーには予めフィルムの特性データが入力されていて、それで分解し、ポジを見てそれに合わせ分解する。

素人が撮った写真を使うしかない場合には当然プリントから分解(スキャン)するが、上がりは良くない。
素人が撮った写真だから余計悪い。
カラープリントからの印刷は、ポジからの印刷に較べると明らかに悪い。

ポジフィルムからの印刷が一番スムーズにできるという事情もある。

私は、印刷会社勤務時代、カラーネガが一番情報量があるのだから、ネガから分解すればポジよりも扱いやすいのではないかと思っていたが、そうはならなかった。
ネガだとオリジナルの色味が分からないので、再現に時間がかかるのと、当時、ネガのフィルムベースの色が邪魔だったのかも知れない。

16mmのテレビ映画では、カラーネガからの直接のテレシネ(VTR化)が行われていて、良い効果をあげていたが、印刷の現場にネガの導入はなかった。

カラープリントから印刷すると「色が軽くなる」ような感じになる。
やはり「黒」の締まり、黒の力強さがでないというような感じ。

カラープリントは、僅かであるが厚みのある色素が重なっているのを反射で見ている。
ここがパソコンのプリンターとの違いである。
当然色素には微妙な濁りがあり、またその何層かの色素の重なりを見ているというのがカラープリントである。

それにポジなら透明な部分も、プリントだと「白」である。「白」と「透過」では全然違う。
これによって、ネガプリントからだとダイナミックさが足りない印象になるように思う。
プリントの色素の差が一番だけれど・・プリントだと鮮鋭さも落ちる。
大きくプリントして分解できれば鮮鋭さは、かなり上がるが、通常そこまでしてネガを使うメリットは無い。

同じプリントを、パソコンのプリンターによるものと比較すると・・・

パソコンのプリンターでは、単純なRGBを基本とする「純粋で透明な色素の重なり」であり、それは、ネガプリントの色素のような濁りと厚みが無い。
透明で厚みがない純粋な色素の重なりが、鮮やかさと鮮鋭さを生み出すということだと思う。

但しRGBだけだとキチンとした黒が出ないので黒が加わり、より綺麗な発色にしようと、RGBのほかにも色が加わり、6色だの7色だのになってる。
同様のことは4色カラー印刷でもあり、肌色を出すためにピンクなどの「特色」を加えたりする。

デジタル写真は、カラープリンターでプリントするのが一番美しいのだと思う。
色がキレイ過ぎて、それを原稿にして4色の印刷をすると、その色が出ない。濁ってしまう。

今のところ、場合によるが、デジタルデータから印刷をする場合には、このインクジェットのプリントを反射原稿にするほうが、デジタルデータから直接スキャンするより良い結果が出る場合もある。
その場合、若干彩度が落ちる感じがする。
デジタルという、分からないデータより「結果」が出ているプリントなら、それを再現すれば良いだけだから、簡単でもあるわけだ。

そう言うわけで、まだまだデジタルからの直接印刷は問題が多い。
そう思ってから何年も経つが、良くなっているのは極一部である。
そういうところは、かなり苦労してデータを出しているのだと思う。
安定するまでかなり時間がかかって、未だ安定したものになっていない。

どうしてだろうか?・・・それは分からない。

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コメント(2件)

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御意。

本日、写友と会見。
原稿はポジがべスト!、と言いました。

次作「長良川鉄道STORYU」や「樽見鉄道STORYV(完結編)」では、そこのところをよく吟味します。
大神謙一
2009/07/27 17:25
おっ!「やる気」ですね。
一冊作った直後に、もう「次」への意欲。
素晴らしいですね。
地元ローカル線の貴重な記録でもあります。
「オレがやらねば誰がやる」の心意気で頑張ってください。
三日ボーズ
2009/07/27 23:31

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