自殺はいけないよ・・・

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・・・という当たり前のことを、違った視点で述べます。

(注意)不快になる内容が含まれます

旧制一高(現・東大)の学生、藤村 操が、1903年(明治36年)5月21日、制服制帽のまま失踪。
この日は栃木県上都賀郡日光町(現・日光市)の旅館に宿泊。翌22日、華厳滝において、傍らの木に「巌頭之感」(がんとうのかん)を書き残して投身自殺した。
同日、旅館で書いた手紙が東京の藤村家に届き、翌日の始発電車で叔父の那珂通世らが日光に向かい、捜索したところ遺書(巌頭之感)や遺品を見つけた。
一高生の自殺は遺書の内容とともに5月27日付の各紙で報道され、大きな反響を呼んだ。
厭世観によるエリート学生の死は「立身出世」を美徳としてきた当時の社会に大きな影響を与え、後を追う者が続出した。
警戒中の警察官に保護され未遂に終わった者が多かったものの、藤村の死後4年間で同所で自殺を図った者は185名に上った(内既遂が40名)。
操の死によって華厳滝は自殺の名所として知られるようになった。

【Wiki先生】

この男の死は、その後も、なんだか重要視されている。
これによって、この男の価値が高まったかのような印象を与え、実に不愉快なことと思う。

華厳の滝が、このような印象を持たれることもまったく以て迷惑な話だ。
「華厳」という、宗教的な名前が付いているのに、である。

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先日、葬儀をした。
いや、葬儀はまだ、だ。
葬儀は後日するので、火葬の前にお経を読んで欲しいというので、火葬場に行った。

その相談を持ちかけられた時「事情」があることは感じた。
両親は、事前の打ち合わせの時には詳しくは話されなかったが・・・
「○○日に、日光警察で遺体を上げる」と仰ったので「もしや?」と思った・・・

その日のニュースに、華厳の滝で遺体の引き上げが行なわれた旨のニュースがあった。

行方不明になったのは3月だったという。
その日、朝から行方が分からず、調査したら、馬返し(いろは坂に入る手前)の基地局でケータイの電波を受信していたということが分かったので、いろは坂を上がり、あちこち探した末、華厳の滝の駐車場に車を見つけたという。

滝の構造上、気流が不安定で、滝の上空をヘリコプターがホバリング出来ないので、ヘリでの引き上げができない、らしい。
そのため、滝の上にある駐車場から100mの大型クレーンを使う。
そのクレーンは、栃木に1台しか無くて、どこかの現場で使用中の時は、それが終わるのを待つ必要がある。
また、そのクレーン車が大きくて、第1いろは坂(下り)を降りることができないため、第2いろは坂(上り)を止めて、第2いろは坂を逆走して下ろす。
そのため、交通を1時間半ストップさせる必要があるという、とても大変なことになる。

昨年も、9月に高校生が自殺している。途中に引っかかった。
これは1ヶ月ほどで回収されている。
以前も同じようなことがあった。
滝壺に入ってしまうと、滝を完全に止めなければ成らないのと、おそらく遺体の損傷もとても激しいものと思える。
形は残らないのではないだろうか?
華厳の滝に飛び降りた場合、途中の出っ張りに引っかかるケースは多く、そうなれば、引き上げられるまで観光客の目に付くということもある。
さらしものとなり、観光で訪れ、見てしまった方も迷惑な話だ。

引き上げる費用は、去年の場合、300万円くらいかかったそうだ。
もちろん、遺族の負担となる。
今回も、それを例に警察から説明されたんだそうな。

今回の状況がそのようなものだったか、それ以上詳しくは聞かなかった。

夫を亡くした妻、我が子を亡くした両親の悲しみはどれほどのものか!
その上に、金銭的な負担もしなければならない。
どんなにか辛いことか。

加えて、4ヶ月も経った遺体に、どう「お別れ」をしろというのか?
警察が言うには、両親とは言え(いや、だからこそ!)とても見られるものじゃない、と。
写真でも無理でしょう、と。見ない方が良い、と。
おそらく、両親も遺体は見ていないのだと思う。
奥さんはどうだったのか?・・・見られないだろう。

8歳の子供がいた。
お父さん子、だったらしい。
その子が学校に行ってる間に、ということで、月曜日に火葬した。
その子は、どうやってお別れするのだろうか?
「骨壺」を見て、場合によっては、お骨を見て・・・それが大好きだった「お父さんだよ」と言われて、理解できるか?
ただでさえ、死を受け入れると言うことは大変なことだし、難しいことだ。
それを8歳の子がどうやってできるというのか?!

自殺と断定は出来ない。
遺書も無ければ、死に至る経緯も分からない。
これもまた、死を受け入れ難いものとする。
「理由」がわかれば、まだ、いい・・・とも言える。

自殺としか思えないワケだが、これも、一概に、また単純に非難することもできない。

たとえば、精神的な病気によって、死に向かってしまったのかも知れない。
だから、一方的に、そんなことするとみんな悲しむし、大変なんだゾ!。
というような単純なことは言えない。

「一人で悩んでないで誰かに助けを求めてほしい」というようなことを聞く。
それで救われるケースもあるだろうが、自ら死を選んでしまうような精神の時には、そういう回りのことなんか見えないし、考えられない。
ワタシが書いているこうのような事だって、冷静に考えられる訳がない。
だから、死を選ぶのだ。

殺人事件が起きると、犯人の責任能力が問われるが、そんな冷静な心で人を殺す訳がない。
その瞬間は、異常な精神状態になってしまっているのだ。

ある意味、自殺をする人の精神状態は似たようなモノであるのかも知れない。
だから、上記のような悲しみと迷惑とが大変なんだから、自殺なんてしちゃいけないんだぞ!
・・・という、単純な論理は通用しないのは分かっているが・・・

もし、病気の状態に至らず、死を格好いいようなものと思ったり、最後の手段などと思ったりするような人がいたら・・・
ある程度冷静に考えることができる(心が残っている)人には、こういうことも考えて欲しい・・・

・・・ということは効果があるかも知れない・・・と思う。

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仕事中の不慮の事故で、山の中で行方不明となり、探しても見つからず、その後、猟に入った人によって発見された人もいる。

知っている人だったので、山形県まで荼毘の読経をしに行った。

「その人」は、警察署の外の物置のような建物の中の、検死などをする場所なんだろうか、スレンレスのテーブルのような物の上に、厚いビニール袋に包まれていた。
スポーツをやっていたので、とても体格の良い人だったが、小さくなってしまっていた。

ビニールの中のその人は、真っ黒だった。
半透明のビニール袋の中で、黒い炭みたいになってるのがうかがえた。
夏の間、1ヶ月以上も山の中にあっては、遺体はひとたまりも無い。

奥様とお子さんも一緒だったが、それを見て、ご主人・お父さんと納得できるものでもない。
見たところで分からないし、見るのも辛い。
警察のDNA鑑定で「そうだ」というのを信じるしか無い。
それで、愛する人の死を受け入れるしかない。

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孤独死というものも、全力で避けなければならないことだと思う。
これは以前も書いたことだけれど、孤独死という方の葬儀が2件続いたことがあった。
一人は7月上旬。もう一人は下旬が「死亡推定」だった。
どちらも死後1ヶ月くらいたってしまっていた。

一人は、頑固な爺さんだったらしい。
そんな爺さんが一人暮らしをしていたが、一人住まいの方をチェックしていた駐在サンがみつけたとか。
それでも、1ヶ月くらい分からなかった。

もう一人は、詳しくは聞かなかったが、精神的な問題があって、親や子と離れていたらしい。
亡くなった方が、一緒に住んでいたお母さんを拒絶し、追い出してしまったのだとか。
心の病は仕方が無いというか、対処しようがないが、こんな形でも発見、ということにならないようにする仕組みは必要。

鉄道の「人身事故」で亡くなった方の葬儀もしたことがある。
駅のホームなどの場合はまだいいが、高速で走る電車に飛び込んだ場合、これも遺体は見られたもんじゃ無い。
可哀想なのは運転手。
電車は急には止まれない。上司が酒に誘って慰めて・・・なんだとか。

一番大変なのは、警察官の皆様。
そして、葬儀社の皆様。

思い返すのは、東日本大震災のこと。
見る影も無い遺体と向き合った家族。
それを見つける自衛隊などの皆さん。
家族を亡くして悲しい上に、遺体との対面という辛いことが重なる。

日航機事故の時、『フォーカス』だったか、バラバラになった遺体の一部を写真に載せた。
会社に行ったら、皆がそれを見ていた。興味半分で。
『フォーカス』は、確か創刊号に藤原新也さんの「人は犬に食われるくらい自由だ」とかいう写真が載った。
犬が遺体の足を咥えている写真だった。
事故の写真も、そういう写真も「見たことの無い物」という、怖い物見たさの興味半分になってしまう。
普段遺体など見ないから。まして、事故の遺体など見ないから・・・

「死」というものが、身近に無い、ということもあろう。

カール・ベッカーさんの『臨死体験』という本で、死の直前まで行って生き返った人たちの体験が載せられている。
先に死んだ人との懐かしい対面、キレイな風景など、民族・宗教を越えて共通項があるらしい。
自殺から生還した人の共通項は「とても苦しい」ということらしい。

こういうことももっと知られるべきだと思う。

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実は、以前の記事に「これからの写真のテーマがみつかった」と書いたけれど、その中のひとつに「水」があって、手始めに「滝」を撮ろうと思っていた。
滝なら、以前一度行ったことがある日光の裏見の滝に行ってみるか。
いや、滝ならやっぱり「華厳の滝」だろう・・・と思って、なんだか、華厳の滝に行かなくちゃ、と思ったところに、この話があって、驚いているし、戸惑っている。

なので、華厳の滝に行って、駐車場の隅の、滝に一番近い所に車を停めて、こっそり・・・線香を点けて路面に置き、心経法楽を勤めて・・・よくやく落ち着いた。



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