忌中と、喪中と、お正月と・・・(その2)

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「忌中」も「喪中」も仏教か?と思われがちですが、前に書いたように、どちらも「神道」というより、日本人が抱いた感覚なんだと思います。

「忌中」は「死の穢れ」を他に伝染させないように、家に引き籠もって外との関わりを断つ、というもの。
死の穢れというのは、真宗のボーズもどきがよく言ってる「汚れ」的なモノとは違って「氣=命」を枯らす何か?が付くから人は死ぬのだ、と考えられていたようで、その氣を枯らす何かは、移る、と考えられてきました。
これは、日本独特の感覚でしょうか?

「伝染」という言葉を使いましたが、一番分かりやすいのが、正に「伝染病」でしょう。
例えば、インフルエンザが流行して、隣の村でどんどん人が倒れ、高熱を出して死んでいる・・・のが、あれ? こっちの村でも同じように死んでゆく・・・

これが、分かりやすい、具体的な「死の穢れ」だといえるでしょう。
こういうことを考えると「忌中」というのは、とても合理的な方策だったわけです。

誰かが亡くなると、親戚はお金を持ち寄り、葬儀を出し、近所の人は米やら野菜を持ち寄って、忌中の生活の足しにする・・・そういうものだった。

お寺にも、葬儀の連絡・打ち合わせするため寺に来るのは「遣い」とか「飛脚」とか言っていました。
それは、葬儀を出す家族は来なかった、ということだと思えます。

特に平安時代は、死の穢れを忌み嫌う意識が強かったのです。
ソレをどうにかする術は無く、ただただ避けるしか無かった・・・。
日本人には、まず、そういったバックボーンがあるのです。

それをやがて僧侶が葬儀をするようになって、葬儀をすれば、その僧侶にも死の穢れはない、というような認識になった。

・・・といっても、弘法大師さんや伝教大師さんの頃には、そういう認識は無く、やはり、現在の東大寺のような感覚だったものと思えます。

宮中に「真言院」を造って、御修法(みしほ)などをやっていたのですから、死の穢れは避けなければならないものだったはず。

先日の大正大学でやった「成道会」は、豊山派が中心で「大般若」をやっていましたが、傍らに「神供(じんぐ)」という神様を祀る法をやっていました。
これは智山ではやっていませんが、大般若や論義、護摩などは、神様が関わってくるものですから、その次第が組まれた頃には、まだ、死の穢れを忌み嫌う意識があったのではないでしょうか?

こういうことを、実は、我々は忘れている・・・

ということを、去年の正月、考えておりました。

法類の寺の住職が12月中旬に遷化されての、1月1日。
その寺は元旦の護摩をやっております。
住職遷化の時点で、護摩祈願の申し込みは終わっており、お金もいただいているので、やめるわけにはゆかないし、また、恒例の行事である、ということで、執行された訳ですが・・・

「山内不幸」の立て札が立っている状態で、護摩をやって良いものか?・・・と、お経を読みながら思っていました。
例えば、執行したとしても、導師を違う寺の坊さんが代わってやるべきではなかったのか?

・・・と思い、以来、考えております。
この点の認識が、実は我々には、無かったのです。

忌中というものが、もともとは仏教では無かった、といっても、東大寺が未だにそうであるように、昔は、特に、真言&天台は、神仏習合ですから、我々が忘れてしまっただけなのだと思うわけです。

本来、我々真言と天台は、葬儀をやってはならない宗派だったのではないか?・・・少なくても、当時、僧侶が葬儀をするという認識は無かった・・・ということだと思います。

それが、葬儀をするようになって「即身成仏」が、死後の成仏と思われてしまったように、死の穢れという概念も、違えてしまっているようなのです。

神道では、忌中は50日です。
これが初めからあったのか、それとも、仏教の中陰が先にあって、それに合わせたのか?・・・ワカリマセン。

ただ「死の穢れを避ける忌み日」というものは平安時代にあったはずで、さて、その頃50日だったか・・・は、ワカリマセン。

現在、この50日の間は神棚の扉を閉めるか、白い紙を貼って、いわゆる「神棚封じ」をします。
それで、一切の慶事は避ける。
お祭りなどはダメ。結婚式などもさけ、慶事への出席は遠慮する・・・というものです。

さて、前回書いたように、これが正月を跨ぐ場合は、どうなるか?

ある神社にお勤めの巫女さんに聞いたら、外の飾りはせず、家の中の飾りはOKとか。

私が、去年思ったのは、年末に葬儀があって、元旦・三が日を挟んで四十九日になる場合・・・

その家は、満四十九日を過ぎた所からお正月になる・・・と考えました。
・・・これも、もっと考えなければならないでしょう。

いずれ、正月が落ち着いたら、神社や、真言各派に聞いてにようかと思っています。



・・・続く・・・・





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